G-10W/G-10L-PowerBoy (YAMAHA) 

ヤマハの70年代の小型アンプG-10です。同時期のBシリーズと同じような歪みのつくり(ボリュームを上げて歪を造り、その音量をマスターで調整するのではなく、マスターを下げることでVolumeに関係がなくひずみ始めるという当時のYAMAHAギターアンプの手法)になっています。

Power Boyという商品名で売られていましたが、G-10L(ブラックでBシリーズと共通のイメージ)とG-10W(ウッド・テイスト)の2種類がありました(G-10LよりG-10Wのほうが当時のカタログ価格で1,000円だけ高く設定されています)。カタログを見ていただくと解りますが、G10-Wのキャビネットはなんと蝦夷松単板で作成されています。

僕は両機種とも持っていますが、音質はどちらもほぼ同じです。ただし個体差なのか、小さくてもやはり単板という構造が効いているのかG-10Wのほうが若干良い音がします。まあこのあたりは製造から何十年も経過しているため、個体差というか中古機器の程度の良し悪しと考えたほうが妥当でしょうが。

回路はソリッドステイトですし、前記のYAMAHAのアンプ回路の特性上、はっきり言ってアンプ作成の歪み音は気持ち良くはありません。

しかしクリーンにするとまあまあ良いです。適度な古臭さから来る音の芯とか小音量でキャビが鳴っている感じとか…

しかし、そもそもこの手のアンプに良い音を求めるのは間違っているのであって、小型で可愛いアンプって持っていると所有欲というか『そのあたりのもの』が刺激されます。