これは大昔(70年代)のアナログ・リズムボックスです。音がポコポコいっていて良い感じですが現代的な視点でのリズムボックス機能はほとんど無いといってよいでしょう。
この手のヴィンテージリズム機材は80年代のロックバンドで一時期流行りました。わざと古臭いアナログ・リズムボックスを使って、その上に最新の録音を乗せちゃうっていうやつ。初めてこの手法の録音を聞いた記憶はケイト・ブッシュの魔物語には入っていた『デリウス』か、ジェネシスのデユークに入っていた『GuideVocal/ダッチェス』辺りでしょうか。特にジェネシスはこの頃のライブでもこのタイプの箱型のリズムボックス(CR-78)を使用しており、フィル・コリンズがステージで操作すると言うシーンが見られます。
TR-66に話を戻すと、BAHO (Char & 石田長生)と言うアコースティック・ユニットでのライブ(OKURADASHI)で使用されているものがこれではないかと思います。
プリセットボタンでリズムパターンを選択し、スピードコントロールのつまみでリズムの速さを適当に決めます。プリセットには『ROCK』や『JAZZ』『SAMBA』『ワルツ』等がありさすがに古いさを感じます。アナログ機器なので『プリセットボタンの2個無理やり押し』で複合リズムが作れます『3個押しも』行けますので『Rock+Walts+Cha-cha』なんて組み合わせもOKです。パターン変化は2種類しかありませんし、出力はモノラルアウトなので音色単位でのパラ出力は出来ません。